「干支文字切手」発売(平成22年用) [切手]
11月20日(金) 本日、恒例の干支(寅)文字切手及び切手帳が発行されましたので、ご紹介します。(この情報は、郵便事業㈱の資料からです)
【干支文字切手について】
複数の書家が様々な書体で書き表した翌年の「干支文字」をデザインした切手は、平成16年(平成17年の干支「酉」)から発行しており、本年で6年目を迎えます。
来年の干支である「寅」の書を基としたデザインのほか、印刷の段階で強く圧力をかける技法で、文字の一つ一つが点字のように盛り上がっている「エンボス加工」と細かな文字「微細文字」の特殊印刷が施されています。
◎干支文字切手
発行日:平成21年(2009)11月20日(金)
発行数:1,800万枚(180万シート)
料額:80円×10種類
版式・刷色:オフセット5色・エンボス加工
シート構成:10枚
考証助言:松丸道雄(東大名誉教授)、 デザイン:森田基治(切手デザイナー)
【切手の意匠】 (解説は書家自身のコメント)
①虎(行書)林 竹聲(はやし ちくせい)
一番身近な書体である行書を題材としつつ、書のもつ深奥性・存在感が表現出来ればと、心掛けた。
②隷書をもとにした寅(隷書)金子 聴松(かねこ ちょうしょう)
表面的な変化にとらわれないで、きちんとした骨格に意識を置いた表現にした。
③西周時代の金文による虎(金文)鳥山 岳風(とりやま がふう)
嘯いて大風を呼び起こすような力強い虎を想像しながら書き、そして刻みました。
④金文の寅(金文)竹内 鳳仙(たけうち ほうせん)
拓本の寅に、わが意を吹き込んで蘇生させ、逞しくふくよかな寅を表現したいと試みた。
⑤ひらがなのとら 宮崎 紫光(みやざき しこう)
読みやすくを第一と考え「虎の頭と尻尾」をイメージしての表現を試みました。
⑥甲骨文字による庚寅(甲骨文字)北野 摂山(きたの せつざん)
殷代の甲骨とは趣を異にするが、力強く堂々と書き視覚に訴える表現を試みた。
⑦周代の金文の寅(金文)関 正人(せき まさと)
この時代の文字は精霊が宿り、造形的にも魅力がある。特に一字印の表現に適した素材であります。
⑧楷書に近い行書の庚寅(行書)柳田 純一(やなぎだ じゅんいち)
すなおに、明るく、のびやかに、そしてなによりも気品を心掛けた。そのような年でありたい。
⑨秦隷による寅(秦隷体しんれいたい)田村 空谷(たむら くうこく)
秦簡に倣った文字表現に、白い平面を限定し、色彩の飛沫によって装飾性も同時に強調した。
⑩青銅器の文字による寅(金文)鬼頭 墨峻(きとう ぼくしゅん)
金文という書体にとらわれずに、線に動きとリズム感をもたせた。
【背景「龍虎図屏風(左隻・部分)」(橋本雅邦 筆)について】
橋本雅邦(1835-1908)は、岡倉天心らと日本美術院を創立し、内国勧業博覧会、万国博覧会で活躍しました。この作品は、明治28年(1895)に第四回内国勧業博覧会の出品作品です。発表当時は、そのあまりの斬新さゆえか、評価は、優劣こもごもでしたが、昭和30年(1955)には、明治の美術品として初めて国の重要文化財に指定されました。
切手シートの背景画には、左隻に描かれた虎の図の一部分を使用しています。(所蔵:静嘉堂文庫美術館)
◎切手帳
発行日:平成21年11月20日
発行部数:3万部
発売価格:1,200円(切手800円含む)
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昨年の干支切手の記事は、こちらです。
【干支文字切手について】
複数の書家が様々な書体で書き表した翌年の「干支文字」をデザインした切手は、平成16年(平成17年の干支「酉」)から発行しており、本年で6年目を迎えます。
来年の干支である「寅」の書を基としたデザインのほか、印刷の段階で強く圧力をかける技法で、文字の一つ一つが点字のように盛り上がっている「エンボス加工」と細かな文字「微細文字」の特殊印刷が施されています。
◎干支文字切手
発行日:平成21年(2009)11月20日(金)
発行数:1,800万枚(180万シート)
料額:80円×10種類
版式・刷色:オフセット5色・エンボス加工
シート構成:10枚
考証助言:松丸道雄(東大名誉教授)、 デザイン:森田基治(切手デザイナー)
【切手の意匠】 (解説は書家自身のコメント)
①虎(行書)林 竹聲(はやし ちくせい)
一番身近な書体である行書を題材としつつ、書のもつ深奥性・存在感が表現出来ればと、心掛けた。
②隷書をもとにした寅(隷書)金子 聴松(かねこ ちょうしょう)
表面的な変化にとらわれないで、きちんとした骨格に意識を置いた表現にした。
③西周時代の金文による虎(金文)鳥山 岳風(とりやま がふう)
嘯いて大風を呼び起こすような力強い虎を想像しながら書き、そして刻みました。
④金文の寅(金文)竹内 鳳仙(たけうち ほうせん)
拓本の寅に、わが意を吹き込んで蘇生させ、逞しくふくよかな寅を表現したいと試みた。
⑤ひらがなのとら 宮崎 紫光(みやざき しこう)
読みやすくを第一と考え「虎の頭と尻尾」をイメージしての表現を試みました。
⑥甲骨文字による庚寅(甲骨文字)北野 摂山(きたの せつざん)
殷代の甲骨とは趣を異にするが、力強く堂々と書き視覚に訴える表現を試みた。
⑦周代の金文の寅(金文)関 正人(せき まさと)
この時代の文字は精霊が宿り、造形的にも魅力がある。特に一字印の表現に適した素材であります。
⑧楷書に近い行書の庚寅(行書)柳田 純一(やなぎだ じゅんいち)
すなおに、明るく、のびやかに、そしてなによりも気品を心掛けた。そのような年でありたい。
⑨秦隷による寅(秦隷体しんれいたい)田村 空谷(たむら くうこく)
秦簡に倣った文字表現に、白い平面を限定し、色彩の飛沫によって装飾性も同時に強調した。
⑩青銅器の文字による寅(金文)鬼頭 墨峻(きとう ぼくしゅん)
金文という書体にとらわれずに、線に動きとリズム感をもたせた。
【背景「龍虎図屏風(左隻・部分)」(橋本雅邦 筆)について】
橋本雅邦(1835-1908)は、岡倉天心らと日本美術院を創立し、内国勧業博覧会、万国博覧会で活躍しました。この作品は、明治28年(1895)に第四回内国勧業博覧会の出品作品です。発表当時は、そのあまりの斬新さゆえか、評価は、優劣こもごもでしたが、昭和30年(1955)には、明治の美術品として初めて国の重要文化財に指定されました。
切手シートの背景画には、左隻に描かれた虎の図の一部分を使用しています。(所蔵:静嘉堂文庫美術館)
◎切手帳
発行日:平成21年11月20日
発行部数:3万部
発売価格:1,200円(切手800円含む)
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昨年の干支切手の記事は、こちらです。