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「日本オーストリア交流年2009」と「日本ハンガリー交流年2009」切手発行 [切手]

10月16日(金)   本日、標記2件の特殊切手が発行されましたので、ご紹介します。(郵便事業㈱の資料から)

●日本オーストリア交流年2009

発行日:平成21年10月16日(金)
料額:80円×10種類
発行数:1,300万枚(130万シート)
版式・刷色:オフセット6色
シート構成:10枚(縦5枚×横2枚)

日本とオーストリア間の外交関係開設は、「オーストリア・ハンガリー二重帝国」時代の1869年(明治2年)10月18日に修好通商航海条約を締結したことに始まり、本年(2009)で140周年を迎えます。
これを記念し、両政府は、本年を「日本オーストリア交流年2009」と銘打ち、文化・芸術・観光・青少年交流・科学技術・経済など幅広い分野における両国間の交流イベントを開催し、更なる両国の相互理解と結びつきを深めることを目指します。

【切手デザイン】
この切手は、両国の近代画家による女性の絵画を題材として、それぞれ1点を選定し、共通のデザインとして、両国で共同発行します。(①・②の切手)
また、日本発行の切手シートには、オーストリアを紹介する題材の切手8種類を併せて発行します。(③~⑩の切手)

①エミーリエ・フレーゲの肖像
 ウィーン世紀末を代表する画家グスタフ・クリムト(1862-1918)による彼のパートナーのエミーリエ・フレーゲの肖像画。
(Gustav Klimt 1902年作、所蔵:ウィーンミュージアム)
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②秋の粧(あきのよそおい)
 近代日本を代表する女性日本画家上村松園(1875-1949)によるとしかさの女性と若い娘の二人の美女を描いた美人画。
(上村松園 1936年作、所蔵:西宮市大谷記念美術館)
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③ウィーン美術史美術館
 ハプスブルク家が収集した約40万点のコレクションを中心とするヨーロッパ有数の美術館。
④オーストリア皇妃エリザベートの肖像
 ”シシィ”の愛称で親しまれる皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の皇妃エリザベートの肖像画。
(Franz Xaver Winterhalter 1865年作、所蔵:ウィーン家具博物館)
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⑤⑥メルク修道院(世界遺産)
 2000年に世界遺産に登録された「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」の一部を成す、11世紀に建立された修道院。
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⑦モーツァルトの肖像画(部分)
 ザルツブルク出身のオーストリアを代表する世界的作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの肖像画。
⑧ザルツブルク風景(世界遺産)
 紀元前から栄えているオーストリア北西部の都市で、旧市街と歴史的建造物が「ザルツブルク市街の歴史地区」として、1996年に世界遺産に登録された。
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⑨⑩ハルシュタット風景(世界遺産)
 「ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観」として、1997年の世界遺産に登録されたオーストリア中部、ザルツカンマーグート地方の町並み。
オーストリア6.jpg


【シート背景】ウィーン磁器工房の花瓶と「秋草蒔絵折敷」
 両国を代表する工芸品として、18世紀から続くオーストリア・ウィーン磁器工房で1817年に制作された花の絵が描かれた磁器の花瓶と16世紀の日本で制作された折敷に描かれた秋草の蒔絵。
(ウィーン磁器工房の花瓶 1817年作、所蔵:ウィーンミュージアム
 「秋草蒔絵折敷」16世紀、所蔵:MOA美術館)
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◎切手帳
発行日:平成21年10月16日
発行部数:3万部
発行価格:1,500円(切手800円含む)
オーストリア切手帳1.gifオーストリア切手帳2.gif

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●日本ハンガリー交流年2009

発行日:平成21年(2009)10月16日(金)
料額:80円×10種類
発行枚数:1,300万枚(130万シート)
版式・刷色:オフセット6色
シート構成:10枚(変形)

日本とハンガリ間の外交関係は、「オーストリア・ハンガリー二重帝国」時代の1869年(明治2年)に始まり、本年(2009年)で140周年を迎えます。その後、第一次世界大戦後には、ハンガリー王国として1921年(大正10年)に外交関係が樹立されました。
また、第二次世界大戦後は、1959年(昭和34年)8月に外交関係を再開し、本年で50周年を迎えます。これを記念し、「日本ハンガリー交流年2009」として、石井幹子氏デザインによるエリザベート橋の常設ライトアップなど、両国間で様々な交流イベントが開催されます。

【切手デザイン】
この切手は、両国の工芸品、織物、風景のカテゴリから題材を1つずつ選定し、共通のデザインとして、ハンガリー切手デザイナーPeter BERKY(ベルキー・ペーテル)氏のデザインにより両国で共同発行します。(①~⑥の切手)
また、日本発行の切手シートには、日本切手デザイナー森田基治のデザインによりハンガリーを紹介する題材の切手4種類を併せて発行します。(⑦~⑩の切手)

①ティサフレドの水筒
 1876年に製作されたハンガリー・ティサフレド地方の伝統的な水筒。お酒などの飲み物を入れて持ち運ぶためのものです。
(所蔵:国立民族博物館)
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②色絵月梅図茶壷
 野々村仁清は、京焼色絵陶器の完成者として名高い江戸時代前期の陶工です。切手の題材であるこの茶壷は、仁清の色絵茶壷の中でも代表作として名高い作品で、国の重要文化財に指定されています。
(作:野々村仁清、所蔵:東京国立博物館)
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③マチョー刺繍
 ハンガリーは刺繍が盛んであり、その代表的な地域の一つ、マチョー地域の中心地であるメズクベシュディ市で製作されたものです。18世紀にエプロンに施された刺繍の模様を1981年に複製されました。
(所蔵:メズクベシュディ市マチョー民族工芸コレクション)
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④鶴に竹文様の刺繍
 鶴と竹は、吉祥を表す日本の伝統的文様です。切手の鶴に竹文様の刺繍は、ハンガリー・日本友好協会会長Judit Vihar(ヴィハル・ユディット)氏が所有する着物に用いられているものです。
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⑤富士山
 富士山は、静岡県と山梨県にまたがる標高3,776メートルの活火山で、日本で最も高い山です。古くから歌や浮世絵の題材となるなど日本人に親しまれているこの山は、日本を代表する山として、海外でも知られています。
(撮影:大山行男氏)
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⑥エリザベート橋
 ブタペスト市内に架かる1903年に建てられた吊り橋です。戦争により1945年に爆破されますが、1964年に現在の姿として再建されました。ハンガリー人の間で今でも高い人気を誇る、ハプスブルク家のエリザベート皇后の名を冠したこの橋は、日本及びブダペスト市が共同で行う2009年最大の事業の一つとして橋のライトアップが行われます。
(照明デザイン:石井幹子氏、撮影:Jozef HAJDU氏)
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⑦⑧ハンガリー国会議事堂(世界遺産)
 世界遺産「ドナウ河岸・ブダ城地区とアンドラーシ通りを含むブダペスト」の一部を成す、世界で3番目に大きな国会議事堂です。1885年に建築が開始され、ハンガリー定住1000年祭にあたる1896年には落成記念式典が催されました。最終的な完成は1904年となります。設計はハンガリー人の有名な建築家であるImre Steindl(シュタインドル・イムレ)氏によるものです。
(撮影:Jozsef HAJDU氏)
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⑨⑩ヘレンド磁器
 1826年にヘレンド村で開窯し現在に続く、伝統の職人芸が生み出すヘレンドの磁器は、世界的に有名な磁器です。
切手には、Zsigmond Kisfaludy Strobl(キシュファルディ・シュトロブル・ジグモンド)氏がデザインした有名な像である”The Old Hussar”を基とした’Hussar Examining His Blade’像(⑨の切手)とヘレンドにおいて19世紀頃製作されたデザインを基に、1970年代に完成した特殊デザイン工房で複製されたセーブル風の羊頭の取手がついた壺(⑩の切手)を主題としています。
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⑨⑩の切手の背景には、Mor Fischer(フィッシャー・モール)氏が1864年にデザインした貝の形をしたお皿を配しています。
(所蔵:オーストリア工芸美術館・背景の皿)

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◎切手帳
発行日:平成21年10月16日(金)
発行部数:3万部
発行価格:1,500円(切手800円含む)
ハンガリー切手帳1.gifハンガリー切手帳2.gif